トラブルシューティング

本体

本章では設備を使用する際に起こりえる一般的なトラブルに対しての確認と解決を説明しております。問題が改善されない場合は各販売店へお問合せください。

レーザー光が出ない

加工データにバグがあったり、データが転送できなかったり、本体のファームウェア更新により、設定が完了してなかったりしてレーザーが出ないケースもあります。まず以下の手順で確認してください。

1 センサーの確認

確認と解決方法

扉の右奥のほうにセンサーが付いてあります。扉との接続が不良の場合レーザーはでません。ドアを閉じったままにして右側の点検口を開いてセンサーの部分を確認すると赤いランプが点灯されます。もし、センサーの位置がずれたり、故障した場合は点灯されません。センサーの位置を扉側に近寄るように調整してから再確認してください。
また、断線によりレーザーが途中で止まるケースがあります。センサー配線の確認が必要です。

2 水循環システムの確認

確認と解決方法:水冷式の場合は水が正しく循環されてるかを確認します。まず電源を切ってからレーザー発振管が装着されてる設備背部にあるカバーを開き再度電源を入れると水が流暢に流れてるかを確認します。水漏れ等も同時に確認しますが、MIRAシリーズの場合は水循環チューブが内部に隠されておりますので、シリコンチューブがL字に曲がって流れが悪くなったりするケースがあります。解決方法は必ず電源をコードから抜いて本体の背部から手を入れて水が順調に流れるようにセットして置きます。また、ポンプモータの故障と水センサーの故障でもレーザーが出ません。設備のコントロールパネルから水センサーとその他センサーの具合を点検することが可能です。
※NOVAシリーズの場合は同じく外部の水の循環チューブが折れてるかを確認します。

3光路の確認

確認と解決方法:レーザービームが三つの反射ミラーのセンターにきてるかを確認します。両面テープをまず第1反射ミラーの直角の位置に貼り付けて反射ミラーのセンターへ照射されてるかを確認、調整後に第2反射ミラーのセンターへ照射されるように第2反射ミラーの45度角の枠に両面テープを貼って調整します。そして、第3反射ミラーはヘッド上部になっており、両面テープを貼り付けて確認します。もしレーザービームが入光口に照射されてなかったら、レーザービームはフォーカスレンズに通ってないことになり、レーザーが出てないことになります。

4反射ミラーとフォーカスレンズの確認

確認と解決方法:反射ミラーとフォーカスレンズが汚れたり、割れたりしてるかを確認します。3枚の反射ミラーをそれぞ確認します。割れ目が生じるとビームもズレますので交換が必要です。フォーカスレンズはレーザーヘッドからブロックを外して確認しましょう。もし交換する場合は向きを位置は間違わないように気を付けましょう!

5レーザー光が弱い

  1. パラメータの設定を確認します。
  2. レーザービームが第三反射ミラーの正しい場所に照射されてるかを確認します。
  3. 反射ミラーと集光レンズが汚れてないかを確認します。
  4. レーザー発振管のガス漏れと長時間の使用で消耗されてる可能があります。

6レーザーが垂直に出ない(カットラインが斜めにる)

確認方法5mm~10㎜アクリルを用意して、コントロールパネル上のレーザーボタンを一回タッチするとレーザーが出る同時にアクリルに細い円柱形の穴ができます。垂直度はその円柱の方向で確認します。

※垂直に照射されない場合はレーザー発振管の高圧側の固定ステージで調整を行います。レーザービームが左右に斜めて照射される場合は高圧側の発振管を上下で調整します。前後の斜めて照射される場合は高圧側の発振管を前後に移動させて調整を行います。0.5㎜単位ぐらいで行えば結構です。
もし、調整後にレーザー光が出なくなったら、レーザービームが第3ミラーに当たれてなかったことになりますので、反射ミラーの調整を見直す必要があります。

注意:レーザー管を触る時には電源を本体から抜いてから作業を行ってください。安全第一で調整することをお願い致します。

7レーザーのカット線が太くて浅い

取り替えたレンズが固定ブロックの反対側に固定された可能性があります。交換されてないなら、レンズの汚れと割れてないかを確認してください。
注意:レンズのクリニングは固定ブロックから外す必要はありません。

8レーザーヘッドの手動での移動速度が速い

工場出荷時に本体側のコントロールパネルの調整は行っておりませんので、方向キーでの移動スピードが速いです。レーザーヘッドの移動を調整してください。

調整方法

本体のコントロールパネルのスピード設定で調整可能です。詳しくは取扱説明書を参考してください。

安全スピード

・MIRAシリーズ 50~100㎜
・NOVAシリーズ 80~150㎜

9レーザーヘッドが左側に当たる

原点はソフトと設備では右上となります。加工の開始点は図形の右上に設定することが一般的ですので、加工範囲がオーバーされないようにしてください。誤ったメーカ設定(加工範囲の設定とモーター回転パラの設定)またはデータのパラメータ設定でも起こる場合があります。

注意1:本体起動またはリセットしてからヘッドが右上の原点に戻るのではなく反対方向へ移動する場合はぶつかる恐れがあります。異常ですので、緊急停止を押してください。

注意2:レーザーヘッドが左右に当たると軸と故障する恐れがあります。必ず緊急停止を押してください。

注意3:上記原因による使用できない状態はメーカ設定を調整をする必要があります。販売店へお問い合わせください。

10ソフト

illustratorで作成したファイルがインポートできない

イラストレーターで作成されたデータはまずアウトランして保存する必要があります。また保存形式が正しいか確認してください。

彫刻データが部分的に塗りつぶされてる

彫刻の図形が重なったら、2重目の部分では彫刻されずに3重があった場合は塗りつぶされて彫刻されます。
確認方法:設置→グラフハッチを選択すると、彫刻部分が設定された色に塗りつぶされます。図形のラインをすべてブラック(同じ色)にして確認してください。ブラックに塗りつぶされた部分だけ彫刻されます。

データが転送できない

転送するデータ名が長すぎる場合、または本体側の内部メモリが一杯になって転送ができなくなります。(データをコントロールパネル操作に消すことが可能です。)伝送データのバグまたは加工エリアが設備の指定サイズよりオーバーしたり、加工開始点の指定が間違うと転送ができなくなります。ソフト上の加工エリアと確認して、実際の設備とあってるかを確認します。異なるとソフト上を実際の加工エリアに合わす必要があります。

注意:彫刻の場合は加速度によりレーザーヘッドの左右を往復しながら作動するため、左右の余裕空間が必要です。加工開始点の設定を左側にきっちり付けないようにしましょう。両サイトから50㎜ぐらい空けてください。